​循環を補助する機械

飲み薬や点滴で対応しきれないくらい心機能が弱ると、循環を物理的に補助することになります。

IABP(アイエービーピー・大動脈バルーンパンピング、略してバルパン)やPCPS(ピーシーピーエス・経皮的心肺補助装置)、IMPELLA(インペラ)いった機械です。

さらに血流が悪いせいで腎機能も低下すると、血液透析を同時に行うこともあります。

これらの機械は、足の付け根(鼠径部)からカテーテルを入れて、心臓から全身の血液を出し入れすることで稼働させるので、起き上がることができませんし、寝返りをうつこともできません。

一時的に機械で補助することによって、心臓を休ませてあげることで、心機能の回復をはかろうとする治療です。

つまり、回復するか、離脱できるかどうかは神のみぞ知る。

が、今を生きるために、今やらなきゃいけない治療

となります。

IABP

大動脈バルーンパンピング。名前の通り、心臓から出ている動脈(大動脈)にバルーン(風船)を入れて、風船にガスを出し入れしてパフパフさせることで、第2の心臓みたいなポンプ機能を果たすものです。

​胸に貼り付けている心電図や、カテーテル先の動脈圧に同期(トリガー)させて動くので、心臓モニター用とIABP用の心電図のシールを貼ります。つまり全身コードだらけになります。

動けないしコードだらけでガリバーみたいになってつらいですが、

大事な機械なので、ひとつ外れてもきちんと作動させるためです。

わたしは、体力がとても必要な補助人工植え込み手術前に、かなり落ち込んでいた心機能を少しでも持ち上げるために経験しました。

動けないので本当に辛い。本を読んでいても、上向きで腕を持ち上げて読まなきゃいけないので腕筋がすぐにプルプルしてきます…。

寝ながら食事するので、食欲もないし、薬飲むにもむせそうになって苦しかったです。

そして、術前に排便をしないといけないんですが、寝ながらオムツにウ●チなんて、物心ついた頃以降したことがなかったので、めっちゃ苦労しました。気合いで頑張ってしました。

きばりすぎて、頻脈になって怒られましたけど(笑)しゃあないやん!!

PCPS

心機能の増悪によって、肺の機能も低下している場合、血流不足と酸欠状態の負のスパイラルになってしまっているので、酸素と二酸化炭素の交換を機械に補助してもらいます。

血流を体外に一旦出して、機械の人工肺という部分を通ることで、二酸化炭素と酸素の交換をおこない、体内へ血流を戻すっていう機械です。

ECMO(エクモ)っていう似たような働きをする機械もあります。

症状や血行動態などによって使い分けます。

肺の機能が弱っている状態なので、麻酔をかけて意識レベルを落として人工呼吸器を装着しながら導入するパターンがメインです。

IMPELLA

鼠径部からのカテーテル版補助人工心臓です。

IABPでもPCPSでも回復が難しい場合にさらに心臓を助けてあげる役割や、

今すぐ補助人工心臓を入れなければいけないけど、諸事情(体力・手続き等)ですぐに手術はできない場合などに用いられます。

やはりこれもカテーテルなので、感染のリスクが高いため、数週間程度までの短期的に用いるものです。

長期的に用いる場合はやはり、補助人工心臓の植え込みを考えないといけません。

© 2019 by DCM nurse Haruka

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